【鯉沼's Special・vol-2】(11月05日発信)


こんにちは。
鯉沼ミュージックの鯉沼利成です。

先週の【鯉沼's Special・vol-1】でお伝えしましたように、
ザ・シナジー・ライブ2003を、来年6月に開催すること
を決定しました。
今回は、この企画に至るまでの話を少しさせて頂きます。

仕事柄、いつも沢山のCDを聞いていますが、最近の
アメリカのジャズは1、2のユニットを別にすると、
あまり興味をひかれるものがありません。ぼくの
心を揺さぶるような演奏を聞かせてくれる人がいないって
ことなんです。
そんなある日、と言ってももう2年ほど前になりますけど、
カーラ・ブレイが来日した時に「鯉沼さん、最近の
ヨーロッパのジャズは面白いし、いいミュージシャンが
沢山出て来ているのよ」って教えてくれました。
その頃から、ヨーロッパのジャズにちょっと興味を
持ち始めたんです。

考えてみますと、ヨーロッパはジャズ発祥の地ではありませんが、
多くのジャズ・フェスティバルが開かれています。
代表的なのがモントルーですけれど、ノースシーだとか
アンティーブなども、長い間続いています。

このことは、250年前にモーツァルトが活躍していた時代から、
ヨーロッパでは音楽の奥がとても深く、ジャズというカテゴリー
ひとつとって見ても、それを育てようとする歴史があるって
ことの現れなんですね。

反面、ジャズ発祥の地アメリカでは、ジャズ・レーベルは
どんどんつぶれるし、名前だけが残っているジャズ・レーベルが
いくつかはありますけど、そこから魅力のある作品が
出てくるかというとそんなこともない。

逆に、ヨーロッパでジャズ・レーベルと言えば、
インディーズとして設立され、いまだにその精神を貫いている
ECMくらいしか頭に浮かびません。
ところが、そのECMが、キース・ジャレット、
パット・メセニー、ゲイリー・バートン、ジャック・
ディジョネット、チック・コリア、デイブ・ホランド、
ドン・チェリーなど、アメリカのレコード会社が相手にしなかった
音楽家たちにレコード制作の場を与え、成功しています。

また、映画監督のルイ・マルが「死刑台のエレベーター」で、
マイルス・デイビスを映画音楽として起用した。
これがジャズを本格的に映画音楽に起用した最初です。
そういう風土だから、面白い演奏家やグループがヨーロッパに
育っても不思議ではないと思い始めたんです。

そんなわけでヨーロッパのジャズを本気になって、
集中的に聞き始めました。
すると、色々と面白いグループがいることがわかったんです。
勿論、中には、アメリカの伝統芸とも言えるビ・バップ風
サウンドを得意にしているグループもいますけど、
そういうサウンドはアメリカ人に任せておけばいい。
僕は興味がありません。
でも、ヨーロッパの演奏家のCDを沢山聞いていると、
独創性のあるグループがけっこういることも分かってきました。
そこで、僕の独断と偏見で選んだいくつかのグループを集めて
来年の第1回ザ・シナジー・ライブの旗揚げ公演にするアイデアが、
だんだんと固まって来たんです。
個性的なピアノ・トリオを中心に、1カ国1グループに絞り、
6カ国から選んでみたらどうだろう…とか。
そうなってくると、だんだんこれは面白いイベントになりそうだ
という予感が自分の中で膨らんで来たんです。

選ばれた6カ国を想像なさって下さい。
11月8日、次回の【鯉沼's Special・vol-3】で
もう少し詳しいことをお知らせします。