【鯉沼's Special・vol-16】(02月10日発信)


<ザ・シナジー・ライブ2003>

いよいよ来週の土曜日2月22日から
The Synergy Live2003のチケットが発売になります。
また、鯉沼ミュージックでの特別先行予約の締切りが
14日(金)となっておりますので、
お忘れのないように、お願い致します。

さて今週ご紹介するのが、フィンランドの超個性派ユニット、
トリオ・トウケアットです。
先週に引き続き、
ユニバーサル ミュージック ジャズ本部編成担当 工藤浩巳さん
の登場です。


●何が出てくるかわからない。
ヨーロッパ随一のユーモラスなピアノ・トリオ、トリオ・トウケアット

はじめてトリオ・トウケアットのサウンドを聴いた人がまず感じる
のは超絶テクニックと人を煙に巻くようなユーモラスなサウンドへ
の驚嘆と戸惑いかもしれない。
彼らの演奏には、聴く人の予想を裏切るようなとぼけた味がある。
トリオが一体となって生み出すビートは純粋なジャズばかりでなく
クラシックの要素も色濃いものだ。
特にIiroのピアノ・プレイは、”リストがジャズを弾いているよう
だ”と形容されるほどの高度なテクニックと同時に、時に破綻する
ように脱線するフレーズの組み立てが秀逸だ。

彼らの特徴は変化に富んだ曲調だ。
最新アルバム『キューダス』では、たとえばモーツァルトに捧げら
れた冒頭の「エチュード」でクラシカルなピアノ練習曲がユーモア
で味付けされた速いパッセージへと変化していく様が実にスリリング。
他にもラグタイム風、ジャズ・ロック風、フュージョン風、フォー
クダンス風、バラード風と様々な曲調がまるでメリーゴーラウンド
のように展開するが、そのどれもが一筋縄では行かないトウケアッ
ト独特の透明感あるサウンドで貫かれている。
ピアノの音色はあくまでリリカルで美しく、リズム・セクションは
複雑なリズムの中にさまざまな遊びを加える。
一般的に言われるピアノ・トリオのイメージには収まりきれない雑
食性が漲っているのだ。

彼らは過去2度来日しているが、どちらもライヴハウスでの演奏
だったので、はじめてのホール・ライヴとなる今回のステージには
乞うご期待。
巨体を揺さぶりながら演奏するIiroをはじめとする彼らのエネル
ギッシュなプレイをこの目と耳で確認したいもの。
ちなみにトウケアットToykeatとは、フィンランド語で「粗野な連
中Rude Ones」を意味するという。

ピアニストのIiroは初めてオーケストラのためのピアノ協奏曲を作
曲し、2月にフィンランドで初演とのこと。クラシック・サイドで
の才能も開花していくことだろう。

彼らの次のアルバムはジャズ・スタンダード集になるという情報も
入っている。
レコーディングがいつになるかは現時点では未定ではあるが、ユ
ニーク極まりないトリオ・トウケアットのスタンダード集とは楽し
みだ。
きっと来日公演でその一端を垣間見せてくれるだろう。

ユニバーサル ミュージック ジャズ本部編成担当 工藤浩巳


とにかくトウケアットの剽軽な演奏ぶりは、
フィンランドという国に対するイメージを、随分柔らかなものに変
えてくれる。
The Synergy Live2003きってのお茶目なコンサートが期待されている。


みなさまからのご質問、ご意見、ご感想など、お待ちしております
ので、どんどんお寄せ下さい。
宛先はここです。
magazine@koinumamusic.com
では、次号もまたお会いしましょう。
The Synergy Live2003のご案内はタクオでした。

<ビル・フリゼール>
 5月1日 (木) 来日公演、アルバム4月9日発売予定――の
ビル・フリゼール“ジ・インターコンチネンタルズ”。
その音を想像するには、フリゼールのカントリー、ブルース、
フォーク等が色濃く出た作品ないしは曲たちと共に、グループの一
員であるブラジル出身のヴィニシウス・カントゥアリアの作品を聴
き、重ね合せてみるのも一つの手でしょう。

 ヴィニシウス99年作『トゥクマン』では2曲、2001年作『ヴィ
ニシウス』では3曲、フリゼールが参加し共演していますが、特に
『ヴィニシウス』は『ジ・インターコンチネンタルズ』をはじめフ
リゼールの数々の作品も手掛けているリー・タウンゼントのプロ
デュースであり、ジェニー・シャインマン (violin) も参加。
その他ブラッド・メルドーやジョーイ・バロン、マーク・ジョンソ
ンら、フリゼールとの交流あるジャズメンも参加して、ジャズ・
ファンも楽しめるブラジリアン・ヴォーカル作品です。

そしてもう1枚は、98年作品『アモール・ブラジレイラ』。
ここにはアルバム『ジ・インターコンチネンタルズ』でも取り上げ
られているジルベルト・ジルの<Procis sao (巡礼)>が収録され
ており、ヴィニシウスのギター弾き語りとナナ・ヴァスコンセロス
(percussion) のデュオによるヴァージョンが聴けます。
 フリゼールの演奏/サウンドにヴィニシウスの歌/演奏を重ねて
ジ・インターコンチネンタルズを想像する――試してみてください。

次号の配信は2月17日を予定しています。