今年もキース・ジャレット公演が始まっています。東京公演は先日終わり、名古屋・大阪・横浜と続きます。
今年は彼と鯉沼社長が知り合って30周年だということで、2人には特別な思いがあるようです。僕にも「当時はあいミュージックだったなぁ」などと関係のないところで30年の歳月を感慨深く思っています。
例のごとく、鯉沼氏の舞台芸術に関する要求は半端ではなく、スタッフは皆緊張を迫られますが、良いコンサートが出来ている感激は僕にも伝わってきます。何度も皆様にはお話していますので申すまでもないことですが、今回も楽器に対する要求や心配を僕に相談されました。「あそこの楽器はどうなってる?ここは?前回は名古屋は不評だったので今回どうする?」など。経費はなるべくかからないようにしたいのですが、皆様を楽しませるためには一生懸命スタッフを使います。今回はそのために名古屋まで楽器を見に行ってきました。
先日の東京厚生年金での出来事ですが、僕はある窮地に追い込まれました。楽器をスタインウェイから持ち込みましたが、さまざまな条件の中で僕が想像していた楽器ではなかったのです。延べで4時間くらいは調整していたでしょうか?他のスタッフの絡みもありますので、僕ばかり楽器を触るわけには行きません。そこで普通では行わないある作業をして、本番を迎えました。
本番中も僕の内心では心穏やかではありません、がしかし、鯉沼氏が僕にささやきました。「今日持ってきた楽器は良い音を出すなぁ」この一言で僕はホッと胸をなでおろしました。
何を行ったかは、まだコンサートの途中でこれを皆様に発表するわけには行きません。コンサートが終わり、落ち着きましたら皆様にお話をしますので、もう少しお待ち下さい。
発明や発想は窮地に追い込まれたときに浮かぶことを、改めて思い知らされました。
今回はこれで残りの3公演を持って行きたいと思っています。